水耕栽培で「うまく育たない」と感じたとき、多くの場合は光か水質が原因です。その水質の基本が EC と pH です。
この2つをざっくり理解するだけで、失敗の再現がかなり減ります。
ECとは何か
EC(Electrical Conductivity)は、液肥の濃さを示す指標です。肥料成分が多いほど電気が通りやすくなり、数値が上がります。
イメージとしては、
- ECが低すぎる:栄養不足で生育が遅い
- ECが高すぎる:根に負担がかかり、葉先焼けなどが起きやすい
作物や生育ステージで適値は変わりますが、葉物野菜ならおおよそ 0.8〜1.6 mS/cm を目安に始めると扱いやすいです。
pHとは何か
pHは液の酸性・アルカリ性を示します。水耕栽培では、多くの葉物で 5.5〜6.5 が目安です。
pHがずれると、たとえ液肥が入っていても植物が養分を吸収しにくくなります。「肥料を入れているのに元気がない」ときは、まずpHを疑う価値があります。
測るタイミング
毎日測る必要はありません。まずはこのタイミングで十分です。
- 液肥を作った直後
- 液肥交換の前
- 葉色や生育が急に変わったとき
特に夏場は蒸発で濃くなりやすく、ECが上がりやすいので注意します。
調整の順番
迷ったら、次の順番で調整します。
- まずpHを確認
- 必要ならpHを調整
- そのあとECを確認
- 薄すぎるなら液肥を追加、濃すぎるなら水で薄める
pH調整剤を入れたあとは、少し時間をおいて再計測するのがコツです。一気に入れすぎないことが大切です。
作物別のざっくり目安
| 作物 | pH目安 | EC目安 |
|---|---|---|
| レタス | 5.5〜6.5 | 0.8〜1.4 |
| バジル | 5.5〜6.5 | 1.0〜1.6 |
| 小松菜 | 5.5〜6.5 | 1.0〜1.8 |
| ルッコラ | 5.5〜6.5 | 0.8〜1.4 |
これは絶対値ではありません。品種や気温、光量で最適値は変わります。大事なのは「自分の環境でうまくいく範囲」を記録して掴むことです。
数値を共有すると学びが速い
同じ「レタス」でも、室温20度と28度では管理が違います。だからこそ、ECやpHの記録は一人で抱えず共有すると役立ちます。
hydroculture.jp では、数値つきの栽培ログを全体公開できます。「今日のECはいくつ?」という会話が、タイムライン上で自然に生まれます。